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「帝王の業、草創と守成と孰れか難き」――組織興亡の原理原則を、中国史上、屈指の名君とうたわれた唐王朝二代皇帝・太宗の施政に学ぶ。
「歴史は繰り返す」といわれます。国家や組織の興亡にせよ、人の一生にせよ、その営みは、流れゆく時間のなかで幾度となく繰り返されてきました。成功あり、失敗あり、美談あり、愚行あり……。「中国古典は人間学の宝庫」といわれるのは、古来、人間のあり方が本質的に変わらないところによるといえましょう。その中国古典のなかでも“帝王学の原典”として読み継がれてきた『貞観政要』では、組織において永遠の課題である「上司と部下との好ましい関係」について、あるいはリーダーの在るべき姿、人材活用の方策など、組織を維持・発展させていくための要諦が解き明かされています。本CD集では、『貞観政要』のなかから、現代リーダーの心構えとなるべき主要部分をとりあげ、中国文学の第一人者・守屋洋氏の監修で読み解いています。
<特長1>太宗と重臣たちの問答を「音声ドラマ」で紹介! ⇒内容の理解を重視した構成・演出で、入門に最適です。
<特長2>問答の「背景」をわかりやすく解説! ⇒『論語』『大学』『易経』など、問答の引用部分を紹介し、さらに理解を深めていただきます。
<特長3>守屋洋氏の監修。聴き取りやすい「ナレーション」解説! ⇒中国文学の第一人者・守屋洋氏監修のもとに、ナレーションで構成しています。
◆『貞観政要』とは…… 「貞観」は唐王朝の二代皇帝・太宗(李世民
在位626〜649年)の年号で、その平和で安定した治世は、唐王朝約300年の基礎を固めた「貞観の治」と称される。『貞観政要』は太宗と名臣たちとの政治問答集で、『書経』と並んで、古来、帝王学の原典とされてきた。著者は呉競。日本では、北条政子や徳川家康に愛読されたことで知られており、歴代の天皇も御進講を受け、特に明治天皇は深い関心を寄せられたといわれている。全10巻40編から成る。
◆内容の一部紹介◆ 「君は船なり、人は水なり」(Disc1より)
貞観六年、太宗が側近の者に語った。 「昔の帝王の治世を調べてみると、初め、日の出の勢いにあった者でも、朝のあとに日暮れがくるように、決まって衰亡の道をたどっている。それはほかでもない、臣下に耳や目を塞がれて、政治の実態を知ることができなくなるからである。忠臣が口を閉ざし、へつらい者が幅をきかせ、しかも君主はみずからの過ちに気づかない。これが滅亡に至る原因である。わたしはすでに奥深い宮殿にいるので、直接この目で政治の実態を確かめることができない。それゆえ、そちたちにわたしの耳ともなり、目ともなってもらっている。今は天下が平和に治まり、四海の波が静かだからといって、ここで気持ちをゆるめてはならない。(中略)よくよく心してかかる必要がある」 魏徴が答えた。 「昔から国を滅ぼした君主は、いずれも、安きに居りて危うきを忘れ、治に居て乱を忘れておりました。長く国を維持できなかった理由はこれであります。幸い陛下におかれましては、あり余る富を有し、国中が平和に治まりながら、なおも天下の政道に心を砕かれ、深淵に臨み、薄氷を踏むようなお気持ちで、いやが上にも慎重を期しておられる。これなら、わが国の前途は洋々たるものです。古人も、『君は舟なり、人は水なり。水はよく舟を載せ、またよく舟を覆す』と語っています。陛下は、畏るべきは人民の意向だと言われましたが、まことに仰せのとおりでございます」 |